PROJECT STORY 02

大手ホテルの修繕業務のあり方を一新

Story 02

マネジメントセンター導入で業務効率化と顧客満足度向上を実現。

大手ホテル運営会社が管理する14施設のホテル。修繕の依頼や手配は各ホテルが個別に行っており、非効率な状態でした。そこで、修繕手配を一括で請け負うマネジメントセンターを提案。導入によって業務効率化を実現し、ホテル側の負担を大幅に軽減することに成功しました。

福岡サービスセンター兼 西日本エリア統括付き
エンジ包括グループ
横瀬 真一
2016年中途入社

意匠設計の会社に勤めた後、2016年にJMへ中途入社。福岡サービスセンターに配属となり、センター長代理としてセンター全体の管理サポートを務める。その後、西日本エリア統括付きエンジ包括グループ長兼務となり、新規顧客開拓や顧客提案などにも携わる。エンジニアリングと、自治体対応のサポートを行う。

ドローン点検の依頼が、大きなプロジェクトのきっかけに

ホテル運営会社様とのお付き合いは、2022年1月に遡ります。
きっかけはホテルの看板を点検するためのドローン活用でした。高い位置にある看板を、従来の方法で点検するのは大変な手間と時間がかかる作業。そこで、ドローン活用の実績があるJMにご相談をいただいたのです。点検を無事に終えた後、「修繕もお願いできますか?」と追加のご依頼をいただき、その後のプロジェクトに発展するきっかけとなりました。
当時このホテル運営会社様は、各ホテルから上がってきた修繕依頼を本部の担当者様が一元管理していました。そのため修繕業者の手配に追われ、本来の業務に支障をきたしている状況だったのです。
「設備の不具合は、宿泊者の満足度に直結する問題。できるだけ早く修繕を完了させたい」
ホテル側の切実な想いを受け、私はメンテナンスまで一貫して請け負う体制の構築を検討しました。マネジメントセンターの導入を軸に、修繕業務の効率化を図る新たなプロジェクトが動き出したのです。

ORIGIN
お客様との打ち合わせ風景

現場の声から見えてきた、リアルな課題

マネジメントセンター導入によって修繕業務を効率化する。それを実現するため、まずはホテル運営会社様との対話を重ねました。
ヒアリングを進める中で、現場の切実な課題が見えてきました。ホテル側は修繕の必要性を認識していても、適切な業者を選定するのに時間がかかり、すべての修繕の進捗状況を把握することも容易ではありません。また緊急を要する修繕への対応も、ホテル側の大きな課題でした。
全部で14施設ある各ホテルから上がってくる修繕依頼は年間400件以上。毎日必ず何かしらの依頼があり、常に複数の作業が同時進行している状態。担当者様の負担は相当なものでした。
この状況を打開できるのは、マネジメントセンターにあると私は考えました。マネジメントセンターが、ホテル側からの修繕依頼を一元的に受け付ける。そして、最適な業者を選定し、修繕を手配する。修繕の進捗状況を管理し、ホテル側に報告する。緊急時にも迅速に対応する。マネジメントセンターを介することで、本部の担当者の負担を減らしつつ、修繕業務全体の効率化を図る。そんな仕組み作りを目指して、私はプロジェクトを前に進めていったのです。

マネジメントセンターが欠かせない存在に

マネジメントセンター導入が決まり、具体的な準備が始まりました。
まず取り組んだのが、修繕依頼を受け付けるWebシステムの構築です。依頼内容の標準化と情報の一元管理を図るため、従来の電話やメールでのやり取りをWebフォームに集約。
次に、お客様が利用していた業者リストをもとに手配先や対応可能エリアなどの情報を整理して修繕業者のデータベースを構築。
Webシステムとデータベースが整ったところで、いよいよJM本社に設置されたマネジメントセンターが稼働。修繕依頼の受付から進捗管理、報告までを一括して担うことで、ホテル側の負担を大幅に軽減することができました。
マネジメントセンターの運用が軌道に乗ると、修繕業務は大きく様変わりしました。Webフォームからの依頼を受けて最適な業者を手配、進捗を管理し、緊急の依頼にも迅速に対応。修繕業務のあり方を変えただけでなく、ホテル側の業務効率を大きく改善したのです。
導入からわずか1年。マネジメントセンターはホテル運営会社様に欠かせない存在となりました。

MANAGEMENT CENTER

先に見据える、さらなる顧客価値

お客様からは「助かった」「スピード感があってよかった」と高い評価をいただいていますが、私たちの取り組みはここで終わりではありません。
効率化の先に見据えるのは、ホテルの設備をより良い状態に維持し、お客様満足度の向上につなげること。そのためにマネジメントセンターの役割をさらに拡大していきたいと考えています。
具体的には点検及びデータ分析からの未然予防にも着手していく構想です。
設備の不具合を検知して適切なメンテナンスを施すことで、トラブルを未然に防ぐ。そして、データの蓄積と分析によって計画的な修繕や設備の更新時期の最適化を図る。
マネジメントセンターを起点に、予防保全の仕組みを築いていくことが、次なる目標です。
目指すのは、ホテルの設備に関するあらゆる業務をワンストップでサポートできる体制。修繕依頼への対応だけでなく、設備管理のパートナーとしてホテル運営に貢献したい。それがJMにしかできない価値提供だと信じています。
初めはドローンの依頼から始まり、その後は小さな相談を受ける関係でしたが、損得ではなくお客様に寄り添い続けたことで、いまではこれだけ大きなお取引につながっています。
「人に寄り添い、顧客の立場で考えることが大切」という言葉は、代表の大竹がよく口にするものですが、その意味を噛みしめる日々です。
私の挑戦は、まだまだ始まったばかりです。